聖闘士(セイント)の誕生
地上の名だたる戦士の多くは、ポセイドンの猛攻に倒れ、戦場には、年もいかない少年たちの姿がみられる
ようになった。
アテナが武器を嫌っていたために、少年たちは、己の肉体を武器に戦っていた。その少年たちが傷つくことを悲
しんだアテナは、聖衣(クロス)をと呼ばれる防具を少年たちに与える。これをもとった少年たちは聖闘士(セイント)と
呼ばれた。
聖衣とは
聖闘士のまとう聖衣はアテナの指示のもと、ムー大陸の錬金術師によって作られたものといわれている。材
料にはオリハルコン、ガンマニオン、銀星砂(スターダストサンド)が用いられているために多少の損傷ならば自己修
復することが可能である。また、聖衣を収めている聖衣箱(クロスボックス)は、聖衣の生命維持装置のような
もので、各聖衣に対して専用のものが作られ、自己修復機能を促進する力が与えられているらしい。
星座は聖衣の設系図?
夜空に輝く88の星座は、アテナの想いによって現れたといわれ、聖衣の設系図ともいえるものであるらしい。
聖衣と同じ守護星座を持たなければ、聖衣を装着できないのは、このことと関係があるとされている。
ポセイドンの敗北
聖闘士の誕生によって、それまでの劣勢をくつがえしたアテナは、ポセイドンに対して野望を捨て、海へ還
るよう説得したという。しかし、ポセイドンはアテナの申し出を無視すると、海闘士とともにアトランティスの中へた
てこもり、大洪水と大地震を起こし、多くの命を奪い去った。
これを怒ったアテナは8人の聖闘士をアトランティスへ派遣、激しい戦いの末、8人の聖闘士はアトランティ
スを破壊すると海の底へ沈めてしまったのである。
正義と希望の闘士・聖闘士がついに誕生
氷戦士(ブルーウオリアーズ)のルーツは聖闘士?
ポセイドンを倒したアテナは、その魂を北極の地に封じこめた。そのポセイドンの魂を監視すべく、何人かの
聖闘士が北極へ赴き、定住し、ひとつの国家を築きあげたという。これがのちに氷戦士となったと思われる。
聖域の誕生
第一聖戦から7世代ほどのちにアテナをまつる神殿が現アテネ市街近くに建てられた。
やがて、アテナ神殿を中心に十二宮などが造られるとアテナ神殿一帯をしていつしか聖域(サンクチュラリ)と呼
ばれるようになった。
聖域が確立した!
ギガースとの戦い(ギガントマキアー)
アテナと聖闘士が何度目かの聖戦を終結させた時に、聖域をおびやかしたのが’ギガースたち巨人族で
あった。巨人族については、何ひとつとして解明されておらず、その存在は神秘のベールに包まれている。しか
し、その戦闘力はアテナの聖闘士をも上回るものらしい。ギガースに関しては、冥界の王ハーデスが大爆発
以前の世界から連れてきたとも、万能神・ゼウズの仕業であるともいわれている。
*ギガースとの戦いは、聖戦としてはとらえられておらず、ギガントマキアー(ギリシア語で「巨人との戦い」の
意)と呼ばれている。
巨人との戦い!
ギリシア神話によると、ギガントマキアーとは、大地の女神・ガイアに北ギリシアの洞窟でひそかに育てられ
た巨人たちが、神神にいどんだ戦いのことで、ゼウスをはじめとするオリュンポスの神神は、かつてない苦戦を
強いられたとされている。また、ギリシア神話では、最後に残った巨人・エンケランデスをアテナが倒しているの
も興味点といえよう。
ムー大陸の沈没
ギガントマキアーの前後、聖衣誕生の地であると思われるムー大陸が、太平洋の奥底に沈没してしまう。
このムー大陸の沈没によって、制作途中の聖衣と多くの錬金術師の命が奪われる。
ムー大陸沈没の真相については依然として不明である。
ムウはムー大陸人!?
ムー大陸の沈没によって制作中の聖衣や、聖衣を修復する技術が失われてしまったため、現在、聖衣
を修復することができるのは、ジャミールに住む黄金聖闘士・牡羊(アリエス)のムウだけである。そのことからムウ
がムー大陸人の末裔であるという説もあるが......。