アレスとの戦い

     数ある聖戦の中で苛酷な戦いであったとされているのが、戦神・アレスとの戦いであった。アレスは神神の中

で最も凶暴であるといわれている。アレスは世界の各地で争いの種をまき、人びととに戦争をけしかけていた。

     アレスの軍団は、「炎」「火」「恐怖」「災難」 の4軍団に分かれており、彼は狂闘士(バーサーカー)と呼ばれ

破壊と殺りくの限りをつくしたという。

ハーデスとアレス

     ギリシア神話によれば、ハーデスは残忍なアレスの数すくない理解者であったという。アレスのひきおこす戦

争によって倒された多くの死人たちは、ハーデスの治める冥界の住人となるのだ。また、アレスとアテナの戦いも

ハーデスが裏で糸を引きているらしい。

聖戦の裏でうごめくハーデスの目的は?

聖闘士の危機

     アレスの狂闘士4軍団とアテナの聖闘士の戦いはいつ果てることなく続いたという。この時、戦いに参加した

聖闘士は58名と記録されている。これは当時の全聖闘士の数に等しく、(ちなみに今日においてさえ、88名の

聖闘士がそろうことはまずないとされ、いくつかの聖衣が持ち主不在のままになっているのだ)青銅、白銀、黄金

の各聖闘士の活躍もむなしく、戦いは劣勢であり、次つぎとアテナの聖闘士が狂闘士の凶拳にたおされえいく。

       
武器として使われた天秤座の黄金聖衣

     天秤座(ライブラ)の聖衣は、分解すると6種類12個の武器になる。だが、己の肉体を武器とする聖闘士が

武器を使うことは許されない。アテナと天秤座の聖闘士が正しいことに使用すると認めた時、はじめて聖闘士

は武器を使うことができるのだ。

     過去におきた聖戦の歴史をふりかえってみても、天秤座の聖衣が武器とし使用された例は、狂闘士との戦

いが唯一の確認例である。

謎の聖闘士

     聖闘士の総数が88名であることは広く知られているが、それぞれの聖闘士が何人であるかはあまり知られ

ていない。黄金(ゴールド)聖闘士は、黄道十二宮の星座を守護星座としているために12人。白銀(シルバー)聖

闘士はその倍の24人。そして青銅(ブロンズ)聖闘士は48人の聖闘士によって構成されているという。しかし、これ

らの数字をすべてたしても84人しかならない、このほかの4人の聖闘士はいったい......?

アレスの敗北

     アテナは天秤座の聖闘士に、アレスの軍団に対して武器の使用を許可する。天秤座の武器を渡された聖

闘士たちは、またたくまに狂闘士をけちらし、軍団を壊滅させられたアレスは、冥界へ逃げ込んでいったという。

デスクィーン島の発見!

     ある日、ひとりの聖闘士が、赤道直下にある島で、見たことのない聖衣箱を大量に発見する。この聖衣

箱の眠る島こそムー大陸の一部であり、のちにデスクィーン島と呼ばれる島であったのだ。

ブラツク
暗黒聖衣とは

     デスクィーン島で発見された聖衣箱の中には、黒い聖衣が収められていたという。しかし、アテナの聖闘士

たちは誰ひとりとしてその黒い聖衣をまとおうとはしなかった。やがて、聖闘士の称号をはく奪された者や、表面

的なパワーのみを身につけ、聖闘士になれなかった者たちがデスクィーン島に集まり、この聖衣をまとったという。

ブラツクセイント
暗黒聖闘士の真の使命は何なのか?

はじめてフェニツクスをまとった男

     青銅聖衣のなかでも最強と呼ばれる鳳凰星座(フェニツクス)の聖衣をまとう者は、聖衣の力を引き出すだ

けの小宇宙を宿していなければならない。そのため、聖闘士は未来永劫あらわれないとされていたが、ついに

この聖衣をまとう男があらわれる。その男こそ、一輝なのだ。

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